一介の中年オヤジが突然コイン蒐集に目覚め、その時代を捜し歩く。 「古銭蒐集は貴族の趣味である」とはよく言ったものだ、と遅まきながら反省してる・・・・。取敢えず、タイからスタート。

2006年10月17日火曜日

9.LanChangの蛭状銭(Lat)


前項と同じLanChangの蛭状銭でLatと呼ばれているもの。形状は5種類あり、銀製、銅製あり。(量目:32.3g 最大外寸:54.4mm)

2006年10月5日木曜日

8.LanChangの虎舌銭(Hoi)


ランチャン王朝期(LanChang 14C-18C)のホイと呼ばれているものです。虎の舌に似ていることから別称、虎舌銭とも。
銀製、銅製、大きさも多種あり。
詳細後日に。

2006年9月13日水曜日

7.Chakri時代(1782-)のPot Duangの刻印と種類




現在のチャクリ王朝(1782- Chakri 又はRattanakosin)で流通していたPot Duangの刻印一覧と種類をまとめました。

チャクリ時代のものは、一覧表の左側の王朝刻印(Dynasty Mark)と各国王の刻印が打たれています。
各国王別に発行された種類が灰色で示しています。
Pot DuangはRama5世時代を最後に消え、以降は平面円形だけとなります。

出展はKrauseですが、銀製と金製の重量と価値の関連について、流通時代を考えると多少疑問が残ります。

スコータイ、アユタヤ、トンブリ時代については現在作成中につき出来上がり次第UPの予定。

6.弾丸コイン(Bullet Coin、Pot Duang)の製造方法





鉄砲の弾に似ていることからBullet Coinと呼ばれるPot Duang。
どのようにして作るのか不思議でしたが、タイ語の貨幣専門書にその工程が掲載されていました。
出展はタイ語のため後日英訳して掲載予定。

5.Lan Naのトック(Tok)貨幣 その1

Lan Na時代(14-17C再興は19C)のトック(Tok)という貨幣です。
最大外寸:42.3mm 厚み7.2mm 量目68.3g 銀に黒鉛を混合
これはNum地方で作られたためTok Numとも呼ばれています。

同系としてPak Moo、Dok Mai、Bai Maiがあります。
Dok Maiは、銀に数種の鉱物を混ぜるため表面に花模様の結晶が。Flower Coinとも。
Bai Maiには葉脈状の線があり、別名Leaf Coin。

2006年9月12日火曜日

4.タイの歴史年表





タイの貨幣を並べる場合、どうしても年表を掲載しなければなりません。
時代によってその版図が拡大したり縮小したり、またどこの民族によって興った国であるかも頭に入れておく必要があります。
以前も触れましたが、現在のタイ国民はタイ民族によって成立したスコータイ王朝以降を自分たちの歴史として捉えており、その前の国々についてはかなり無頓着であるように見えます。
よって歴史年表も著者によってバラバラであり、また王朝の名称は発音をそのまま英語表記し現在の役所が呼称統一していないため、著者によって英文表記が違っていますが、これもマイペンライでよろしいかと。

「史実は次の権力者に有利になるように修正される」と考えられています。
在位期間が短かかった「Rama8世(1935-1946)の最後の状況については触れてはならないと言われている」などといった記述を見つけると納得させられます。
また、タイの場合、外侵により徹底的に破壊された歴史が何度かあり、それまで几帳面に作った記録が一夜にして焼失したとも推測されます。
この形状のコインは、どんな理由でどこで幾つ造られたのか、といった基本的な資料が少ないのも、こういった理由なのかなと。
上記年表については、別な説もたくさんあること、ご了解ください。

3.タイといえばPot Duang (Bullet Coin:弾丸コイン)


スコータイ(13C-15C Sukhothai)、アユタヤ(1350-1767 Ayudhya)、トンブリ(1367-1782 Thon Buri)、現在のバンコク王朝(ラタナコーシンRattanakosin、又はチャクラChakra)のうちRama5世までの長期間に亘って使われていたもの。
楕円状の銀を半分に折ってから球状に整え、王調印(Dynastic Mark)や国王印を打刻している。一時期、金製のものあり。
KRAUSE資料では同時代に金製と銀製の重量が同じで、当時同価値となっており、多少疑問あり。
(写真の上段2種は通常Pot Duang群には含めていない)

2006年9月10日日曜日

2.Lan na時代のSycee貨幣






#1と同じLan na時代のSyceeと呼ばれているものです。(外寸:横5.6mm 縦3.75mm 厚15.8mm 量目169.2g 銀品位950以上かと推測)
Lan naは中国南部から流入した人々によって興ったため、中国にも似たような形状があるようです。

2006年9月1日金曜日

1.新規開設にあたり (Lan NaのChiang貨幣)






これは、13世紀から16世紀にかけてタイ北部に栄えたラーンナー(Lan Na)という王国で使われていたチャン(Chiang)と呼ばれる貨幣です。(量目:61.5g 最大外寸:27.1mm 銀品位950以上と推測)

兎に角、この貨幣周辺に関する資料が少なく、苦労してます。

資料によってはこの国は14から17世紀とあり、また国名もLanna Thaiと表記されています。国立コイン博物館では「その他北部の国々」というコーナーに紹介されています。 現在のタイ人は、祖先はタイ族によって作られた国家であって、現在の領土内であっても他の民族によって興った国やそれ以前の国は、過去の一時的なもの、または併合されたもの、と考えているフシがあります。世界を見れば、例えば、アメリカ合衆国の建国200周年という表現も結局のところ同じ視点であって、日本という島国が例外なのだと納得させられます。

この貨幣ばかりかLan Naという国も米国の電話帳型Krauseでも掲載されていないようです。

などと、屁理屈めいたことを書きましたが、要するに、手元にあるコインを見てもらいたい、専門書等の情報あったら教えていただきたい、そのために本プログを開設した次第。今後も暫くタイを中心に掲載の予定ですので、情報お持ちの方、コメントいただきますようお願いします。