一介の中年オヤジが突然コイン蒐集に目覚め、その時代を捜し歩く。 「古銭蒐集は貴族の趣味である」とはよく言ったものだ、と遅まきながら反省してる・・・・。取敢えず、タイからスタート。

2007年1月28日日曜日

23.Dvaravati期の銀貨


Dvaravati期は6世紀頃モン族の興した国で、版図は現在のタイから東部・南部を除いた地域との説が有力。『ウィキペディア(Wikipedia)』の「ドヴァーラヴァティー王国」の項目の中に以下のような記載がある。「1884年にSamuel Bealが唐の玄藏が書いた著作の翻訳を行っていた際に文中にあった「堕羅鉢底」を、インド神話の人物であるクリシュナの建設したとされる伝説の都市dvāravaṯī(「港への玄関口である」の意味)の音訳であると考え、これを訳語に採用したのに始まる。」玄藏は、日本では孫悟空の西遊記で有名な唐の高僧で三蔵法師のこと。三蔵とはインド周辺へから経典を持ち帰って漢訳した人への敬称。著作は大唐西域記かと思われる。東側(現ラオス、ベトナム、カンボジア)にはそれ以前のFunan(扶南)王国が並存していた模様で文化経済は密接な繋がりがあった模様。そのため貨幣の分類もかなり曖昧な部分が多い。共通しているのは片面に家のデザインがあり、仏教での「吉祥天の館」を意味しているとのこと。Funan期のものには殆ど旭日のデザインが片面を占めている。一方Dvaravati期は宝貝、壷、雄牛のどれかが描かれている。しかし、ある書物でDvaravati期としている貨幣を別な書物ではFunan期としている、またはその逆が随所に散見される。上記写真がすべてDvaravati期かどうかの確信は持てない。また、保存状態が良すぎており、近年の贋作との疑いも残る。

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